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【社内雑談】【続報】さよなら?民放BS4K 前編

はじめに
昨年の9月に「さよなら?BS4K」として、民放各局が、来年2027年1月に予定されている免許更新を行わず、BS4Kを終了させるのではないかという報道があって、それをネタにブログを作成しました。
そして、今年2026年になってBSフジ、BSテレ東、BS日テレ、BS朝日が免許更新せず4K放送を終わらせることを発表しました。さらに、先日4月16日ついにBS-TBSが4K終了を発表したことで、民放キー局5社がいずれも放送を終了させる予定になりました。ただ、各社とも4Kコンテンツの作成は続けるとのことで、こちらのコンテンツはTVerではなくて、WOWOWオンデマンドで配信することになっています。
日本のBS4Kは事実上終わってしまいますが、世界の流れはどうなのか?4Kというコンテンツは生き残るのか?その辺も含めて雑談していきたいと思います。
毎度おなじみではありますが、このブログはエンジニア個人が好き勝手に発信するものであり、所属組織(株式会社三技協)の公式の見解ではありませんので、あらかじめご承知置きください。
結局どうにもならなかったBS4K
A: 昨年の9月に「さよなら?民放BS4K」と題しまして、民放キー局5社のBS4Kが終了する可能性が高い、という話をしました。結局、今年になって各局が2027年の放送免許更新を行わないということを発表しました。ついに、本当に民放4K終了ということになりました。
B: 当時の各局は「まだ何も決まっていない」というお約束の回答をしていたけど、結局は昨年の報道通りになった訳だ。身内に関する報道だから正確なのは当然か。
A: 昨年の報道以降でも、注目すべき4Kのコンテンツなんか何もなかったですからね。明らかにやる気が無かったです。
B: そうだね。話題のスポーツ大会を4Kで放送とかもなかった。例えば、この間のミラノ・コルティナオリンピックでも、TVerのライブ配信はあれど4K放送は全く無かった。ちなみに、これはNHKも同じ。始まったばかりのNHK ONEでの配信は盛んに宣伝していたけど、4Kでオリンピックはついぞやらなかった。いや、東京オリンピックのために4K始めたんじゃなかったのかよ?と言いたかったけど。
A: 確かに、どの4K局を見ても、再放送、BSのサイマル、ただ風景流すような定期的な番組のどれかしかありませんね。
B: BSテレ東4Kが平日昼間にやっている「絶景マーケット」という番組なんて凄いよ。株式市場とは全く関係無い鉄道とか風景の番組の映像を背景に、各銘柄の株価をテロップで流しているだけ。それを、株式市場が開いている時間ずっと、つまり9時から16時の7時間にわたりずっと垂れ流し続ける。まあ、証券会社とかにあるモニターに写して”垂れ流す”には良い画像なんだろうけど、放送波という希少リソースを割り当てられている放送局としてそれでよいのかとは思う。
A: BS4Kって、そのレベルの番組も許されるんですね。
B: でも、それはテレ東だけが悪いわけじゃない。4Kはどの局もほぼBSのサイマルか、再放送しか放送していないからね。NHK BS4Kですら総合や普通のBSの再放送ばかりで、4Kの意義があるような番組は大相撲以外やっていない。以前にも話したけど、ちゃんと4K向けとして作られた番組を常時流しているのは、QVCとショップチャンネルの通販2チャンネルだけだから。
A: ということは、他の局の撤退という結論は必然なのですね。
B: 誰が見てもそういう結論になるね。厳しい言い方になるけど、テレビ放送自体がスマホ含むインターネットとの画面時間争いに負けて視聴率やスポンサー料が削られているから、もはや各社4Kまでお金をかけてられない、という見方が大勢だ。
総務省が出しているこの図を見れば分かると思うけど、平成27年度、つまり10年前の2015年度の広告におけるインターネットの割合は19%だったものが、2024年度は48%まで成長。昨年2025年度は終わったばっかりでまだデータは無いけど、おそらくインターネット広告が5割を超えてニュースになるはずだ。
一方でテレビの広告収入を見て貰うと分かるけど、広告市場全体は伸びているにもかかわらず、割合だけでなく絶対額も下がっている。まあ、新聞や雑誌と言った紙媒体はもっと悲惨なので、それよりはましと言えなくもないけどね。
A: 私のイメージでは、10年前の2015年時点ですでにスマホの時代は来ていたし、十分にインターネット広告って影響があった気がするのですが、データを見るとそうでも無いんですね。でも、今はもう広告の半分がインターネット経由なんですね。
B: ちなみに、左側の一番減少が大きい「その他PM広告」というのは、プロモーション目的の短期的な広告の事。電車広告とか折り込みチラシ、ダイレクトメールみたいなものが含まれる。確かに、私が若い頃より電車の広告、特に中吊りなんかは読まなくなったね。昔は雑誌が出している中吊り広告で、今の社会問題とか、トレンドとか、これから来そうなアイドルとか、つまりは世の中のことが分かったんだけどね。
A: みんな電車内ではスマホ見てるか、寝てるかですもんね。私も、電車内のデジタルサイネージ広告すら、ほぼ見ないですね。
B: 電車内の様子を見ていれば、どこに広告費をかけるべきかは自明だよね。
イギリスでは4K放送は流行っているのか?
A: 日本は、こんな形で4K放送の灯が消えそうなんですが、世界的にはどうなんですか?
B: 最初に、テレビ放送の先進国であるイギリスの例を挙げよう。
まず、日本でも有名な、イギリスのNHKにあたる国営放送BBCは、地上、BS含め4Kによる放送はしていない。
A: そうなんですか!意外です。NHKとBBCは仲良いから、NHKでBBC発信の4K番組って見たことがある気がするんですよね。特にネイチャーものとかBBC有名ですよね?なんかそれが4K撮影だったと思うんですよね。
B: BBCは4Kを電波で放送していないだけで、4Kのコンテンツは沢山ある。それらは、BBC iPlayerという配信サービスアプリで見られる。もっとも、残念ながら日本からはiPlayerが見られないから、私も資料で読んだだけなんだがね。
BBC iPlayerは日本でいうNHK ONEなんだけど、NHKと違ってBBC iPlayerはすでに20年ほどの歴史を持つ。だから、AndroidとかiPhoneなんかは当然として、古くは任天堂Wii/Wii Uとか、Windows Phone 8に対応していたし、もちろん現在もPlaystationとかXBOXとかに対応しているし、幅広い。
A: すごい。Windows Phone対応とは、さすがBBC。
B: ただし、NHKと同じように、ちゃんと受信料を払っているIDでログインしないと視聴は出来ない、と書いてある。
A: ま、それは当然ですね。
B: それで、言いたいことはそんな事ではなくて、BBCこそ4Kの放送はしていないけど、イギリス自体は4K放送が比較的盛んな国の一つだと言うこと。
A: え?そうなんですか?
B: 例えば、イギリスには、日本のSKY Sportsとかでおなじみの”SKY”という世界的な巨大衛星放送会社が存在するけど、そこがUHD(4K)のスポーツ中継をやっている。例えばサッカープレミアリーグは基本全試合UHD中継しているし、F1なんかもUHD中継だ。もちろん、映画コンテンツのUHD放送もやってる。ただし、UHDを見るためには追加料金が必要だけどね。つまり、4Kは広告前提の無料放送ではなく、追加料金を払ってみるプレミアム放送のイメージだ。
A: なるほど、衛星有料放送が4Kを引っ張っているんですね。それにしても、プレミア全試合4K中継はすごいですね。さすが、スポーツ中継大国。
B: ただ、イギリスでも配信が伸びていて、巨大なSKYといえども、どこまで衛星放送ビジネスが維持できるのか?というのは疑問視されつつある。
A: そういえば、スポーツ配信最大手「DAZN」が、そもそもイギリスの会社でしたよね。
アメリカのATSC3.0
B: さて、次はアメリカの話なんだけど、アメリカって、すでに地上放送で4Kが流せるシステムになっている。しかも、それが10年近く前の2017年に始まっている。
A: そんなに前から地上波4K放送をやっていたんですか。
B: アメリカの従来の地上デジタル放送はATSC1.0という規格で放送されていて、それは当然今も続いている。そして、それに加えてATSC3.0という4Kにも対応した新たな規格でも放送している。つまり、アメリカの地上波は普通のHDと4Kの両方やっているということ。ちなみに、ATSC3.0に対応しているテレビは"NEXTGEN TV"と呼ばれていて、専用ロゴが付いている。
そう言えば、前回の話の中で、日本でもすでに謎の「地上4K放送のARIB規格」が作られているといったことを書いたと思う。現状の日本でそれが近々採用される可能性はないけど、米国の情勢を見れば規格化そのものは不可解でも何でも無くて、業界としては必然なんだよね。
A: 確かにそうですね。今頃規格化となれば、日本はアメリカと比べるとかなり遅れているように見えます。
B: ただ、アメリカが進んでいると言っても、アナログからデジタルに代わった時みたいな強制切替じゃなくて、事業者サイドが切り替えたいなら勝手にやれば?的な許認可だったみたいだから、全てが進んでいると言うことでも無いんだけど。
A: どういうことですか?
B: 放送電波の監督機関であるFCC※2から見れば、アナログからデジタルは周波数利用の効率化とかの大義名分があったけど、HDから4Kなんて業界の都合だからどっちでもよい話でしょ? で、4Kを国として強制しちゃうと責任取らなくてはいけなくなるから、FCCとすれば民間で勝手にやってくれと思うのは当然だ。だから、ATSC3.0が普及するかどうかは市場原理に任せる、FCCとしては何もしない、そういう方針になっているんだ。
A: なるほど。で、アメリカでは肝心の地上4K放送が普及しているんですか?
B: 結局のところ、普及しているとはとても言えない。
A: してないんですか!
B: その理由を説明するにはアメリカのテレビシステムを説明しないといけない。
ATSC3.0、つまりNEXTGEN TVのチャンネルを持っているのは、4Kを放送できる体力とコンテンツを持つABCやCBS、FOXなどの日本で言うところのキー局になるわけだけど、キー局が直接放送している都市は当局による規制によって一部の超巨大都市に限定されている。で、米国の都市は分散しているから、直接放送している地域なんて極々小規模な範囲ということになる。つまり、ほとんどの地域において実際に電波を出してテレビ放送を行っているのは各地域にある系列局だ。
A: 日本で言うと在京キー局と地方局の関係みたいなものですね。でも、日本の在京キー局は、関東一都六県という日本人口の三分の一をカバーし、圧倒的規模を誇るテレビ放送局なわけですが、それに対してアメリカのキー局は自身はそこまでの放送規模は持たないから、系列局が日本よりも重要であるということですね。
B: そうだね。キー局はアメリカではネットワーク局と呼ばれている。それで、ネットワーク局は系列局に素材を出し、系列局はそれに独自のローカル番組を加えて電波放送をしている。これは、日本の地方局と同じ。
ただ、ご存じの通り、アメリカは恐ろしく広く、電波塔を建てて電波放送してもあまねく受信は出来ない。だから、アメリカはケーブルテレビがもの凄く発達した。かつてはアメリカの9割はケーブルテレビでテレビを視聴している※2といわれていた。だから、系列局は電波を出して放送するのに加えて、地域のケーブルテレビ局に放送を送り出している。というか、むしろ電波を受信して放送を見ている世帯は多くないので、系列局の仕事はケーブルテレビ局への再送信がメインと言ってもいいぐらいだ。
A: 「アメリカと言えばケーブルテレビ」というのは私も聞いたことがあります。むしろ、電波受信がマイノリティというレベルなんですね。
B: さて、ここでアメリカの特殊な事情が出てくる。アメリカのテレビ放送は”公共財”としての側面を持つため、ケーブルテレビ局に対して自分の放送を再送信するように強制することが出来るという法律が存在する。これは「Must-carry」と呼ばれている。ただし、この「Must-carry」を使うと、その系列局はケーブルテレビ局からは一切のお金を貰えなくなる。それは、電波の放送をケーブルテレビ局が肩代わりしている、と言えるからだ。
一方で「Must-carry」を捨てることも出来て、その場合は系列局はケーブルテレビ局から再送信料金を貰える、という法律もある。これは「Retransmission Consent」と呼ばれている。この場合のネットワーク局、系列局の放送は、MTVやカートゥーン ネットワークと同じ“有料コンテンツ”という扱いになる。ただしその代わり、系列局とケーブルテレビ局の金銭的合意が取れなければ、ケーブルテレビ局でその局を再送信しないという選択肢もありうる。
現在、ネットワーク局と系列局はコンテンツが強いので「Retransmission Consent」を選んで、お金を払って再送信するケーブルテレビ局がほとんどだそうだ。一方で、「Must-carry」を選ぶのは、力の弱い「地方独立局」とか、放送で儲ける気がない「教育系チャンネル」とか「宗教系チャンネル」だそうだ。
A: なるほど。でも、それと4Kに何の関係があるんですか?
B: この「Must-carry」も「Retransmission Consent」もATSC1.0の通常のHD地上波放送には適用されるんだけど、ATSC3.0のNETXGEN TVには適用されないんだ。つまり、ケーブルテレビ局にとって4K放送を再送信する義務はない。そして、現在のケーブルテレビ局のほとんどはATSC3.0に対応していないから、4K放送を再送信したくてもできない。また、コストをかけて4Kに対応するインセンティブもない。
A: なるほど。ケーブルテレビ局が対応していないし、する気もないため4Kは放送されないと。
B: ネットワーク局が系列局に対して「4Kに対応しろ」とは命令できても、更にその先のケーブルテレビ局にまで対応を強制することは出来ない。法律的にもそんな義務はない。だから、4Kを視聴できる人は電波でテレビを受信している人、すなわち送信局の近くに住む、いわば大きな都市の人達だけになる。
A: そういった面で、日本の衛星放送を使っての4Kというのは、「誰でも4Kを見られる環境が作れる」という面では意義のあることなんですね。普及はしなかったですが・・・
でも、ケーブルテレビ局を通さないと4Kを広く展開できないって、そんなことATSC3.0を入れるときに想定できそうなものですが・・・
B: まあ、確かにそうなんだけど、それはやはりアメリカのテレビの仕組みを考えると、当然のことでもある。日本とはマネタイズの方法が違うんだよ。
日本の地上波放送はNHK以外は無料だ。それは、「電波という公共財を使用する代わりに、国民には無料で提供してね、その代わり広告していいから、費用はそれで賄ってね。」という考え方に基づく。これはアメリカの地上波放送も同じ。
でも、現在の米国は、テレビを無料で見ている人は少ない。CATVで見るか、衛星で見るか、IPTVでみるか、方法はいくつかあるが、ほとんどの人は何らかのお金を払ってテレビを見ている。
A: なるほど。
B: だから、地上波のテレビ局は、広告収入よりも、CATVや衛星放送からの再送信料による収入が大きくなっている。そして、再送信料でテレビ局が成り立つのであれば、そもそも電波で放送する必要は無いという考えもある。CATVや衛星にチャンネルを提供し、その再送信料だけで成り立つテレビ局というのも多数存在する。それが、ケーブルネットワーク局と呼ばれる局だ。ニュース専門局として世界的に有名なCNNや、スポーツ専門局のESPNなんかは日本でも有名だよね。あれらは電波放送をしないケーブルネットワーク局だ。
A: え?CNNとか、電波で放送するテレビ局じゃなかったんですか?あんなに有名なのに。
B: そう。日本の感覚だとCNNやESPNはテレビ局じゃないかもしれない。けど、アメリカには電波を出さないテレビ局が沢山ある。
下の図は、アメリカのテレビ放送の仕組みを簡単に表したものだ。ネットワーク局と呼ばれる日本で言うキー局やその系列局と、ケーブルネットワーク局の違いは無料の地上波で放送しているかどうかだけであり、中身は本質的には変わらない。どちらも、CATVや衛星にチャンネルを提供するコンテンツプロバイダーとも言えるんだ。
A: 見方を変えると、アメリカの地上波放送って、日本と違って視聴者と直接繋がっている率は低いんですね。
B: そう。自分たちだけでは放送は完結しない。そんな事は百も承知の上で、それでもネットワーク局は4K放送を行っている。それは、4Kをやるしか選択肢がなかったから。
A: やるしかないって、視聴者に届かなければやる意味ないじゃないですか。
B: おそらくだけど、ネットワーク局が4Kをやっているのはネット配信を視野に入れての先行投資だろう。アメリカはNetflixやDisney+といった世界的配信の母国である。けど、配信はそれだけじゃない。アメリカではすでにテレビ放送を直接流すネットワーク配信事業者が出始めている。
それら配信では、ネットワーク局やケーブルネットワーク局のチャンネルをインターネット経由で見られるようになっている。しかも、動画の配信サービスだからアプリ上で動く。だから、テレビだけでなくPC、スマホでも見られる。なにより、セットトップボックスが不要だ。
A: これって、見方を変えればインターネット経由のCATVってことですよね?
B: その通り。例えば、GoogleはYoutube TVというサービスを行っている。また、Direc TV Streamといって、衛星のDirec TVが衛星の内容をネットへ流しているサービスもある。日本ではオンデマンド配信のHuluは、アメリカではテレビの配信もやっている。
FCCでは、NetflixやDisney+の様なオンデマンド配信をOnline Video Distributorで「OVD」、Youtube TVやDirec TV Directの様なチャンネル再送信配信をvirtual Multichannel Video Programming Distributorで「vMVPD」として区別している
日本でもOVDは広まっているけど、アメリカではvMVPDも広まってきている。それは、アメリカのテレビ局がチャンネルの再送信をメインにしているから成立しているんだよね。
A: 確かに、構造的にはチャンネルの出口がCATVかvMVPDかの違いになるだけだから、仕組みを変える必要も無くスムーズに移行できますねって・・・ あの?それだとCATV不要なのでは?
B: 実際そういう傾向にあって、CATVは苦境に追いやられているようだ。CATVには費用的な競争力もないからね。
例えば、CATVはセットトップボックスのレンタル費用含め月額100ドルから150ドルかかってしまう。それが、Youtube TVなら83ドル(2026年4月現在)。別途高速なインターネット光回線を引く必要があるとはいえ、インターネットの月額料金はCATVも同じようなものだ。そうなると、vMVPDの方が合算金額が安い上にインターネットが高速になるわけで、それじゃあYouTube TVのようなvMVPDで良いって人が増えるよね。しかもvMVPDなら、スマホ、PCとかマルチデバイスで見られる訳だし。
A: 確かに、わたしでも高速回線+vMVPDの組み合わせを選びそう。
B: 更に、専用ハードウエア不要のvMVPDなら4K放送も可能。まあ、追加料金は取られるみたいだけど、セットトップボックスとかを新しくしないと物理的に放送できないCATVとは差が出る。
A: そうか、そこで地上波4Kなわけですね。vMVPDなら4K再送信可能と言うことであれば、4K放送をする意味も出てくると。
B: そういうこと。YouTube TVでもネットワーク局の4K放送を再送信している。更に言えば、ケーブルネットワーク局のESPNも一部スポーツで4K中継をしているから、そういったライバル局とのコンテンツ競争という面でも4Kをやらざるを得なかった。
ただ、4Kの電波による放送が悲惨なことになっているというのは事実。折角ATSC3.0で4K放送していても、おそらくほとんど誰も見ていないレベル、と言われている。
A: それじゃあ、今敢えてアメリカの電波放送で4Kを見る奴なんて、日本で言えば4K用にBSアンテナ買い換えてショップチャンネルやQVCを見るような奴と同レベルのマニアしかいない、そういうことですね。
B: 正しいけど、なんかトゲのある言い方だな・・・
A: いや、何も裏はありませんよ。
次回予告
後編では、テレビデバイスの大国である韓国と中国の話、そして4Kより優先されている技術の話などをしていきます。また、次回をお楽しみに。
※1; FCC(Federal Communication Commission:米国連邦通信委員会)は、米国の放送通信を規制監督を行う機関。米国国内の周波数の割り当ても行い、テレビ局や携帯電話事業者を管理する立場にある。新しい無線技術の導入は米国発の事が多いため、日本含む世界各国はFCCの決めたルールに沿うことが多い。それ故に、FCCは世界の無線通信に対して絶大な影響力を持つ。
※2; 現在は、OVDやvMVPDの拡大により、ケーブルテレビ局の普及率が50~60%程度まで低下したと言われている

