記事公開日
超高密度気象観測・情報提供サービス POTEKA®

超高密度気象観測・情報提供サービス
POTEKA®
地域防災に取り組むお客様の声 ~岩手県葛巻町~
情報システムおよび防災ご担当
波紫徳彰(はし のりあき)さん
岩手県葛巻町では、ICTを活用した防災対策に早くから着目し、2017年7月から超高密度気象観測・情報提供サービス【POTEKA】を使った気象観測を行っています。
地域防災の課題から導入に至る経緯、【POTEKA】を活用し変化したこと、地域防災に対する今後の展望など、葛巻町役場で情報システムと地域防災に長年携わってきた波紫徳彰さんにお話を伺いました。
年々頻繁になるゲリラ豪雨。
局地の情報伝達基盤がない!
【POTEKA】を導入したきっかけは、平成18年に発生した豪雨災害です。葛巻町で初めて避難勧告を出したのですが、当時は町に情報伝達基盤がなく、思うように伝えられませんでした。それがICTを活用した防災対策へ積極的に取り組むきっかけでした。
予測が難しい「ゲリラ豪雨」や、町の中心部と周辺地域で雨の降り方がまったく違うことが多くなり、これまでの気象予報ツールよりも、局地的で具体的な情報収集をする必要があったのです。
加えて、4年ほど前から気象警報は市町村単位で出されるようになりました。町として警戒本部を立ち上げるのですが、役場からではどれだけ天候が荒れているのかが確認できないことも少なくありません。そうすると、防災担当者も実感が沸かない。実感がわかないので、具体的な対策も検討できない・・・と、そんな課題は以前から持っていました。
平成18年の豪雨時には道路、河川に大きな影響を受けて、被害額は40億にもなりました。そうした災害査定の時にも状況を正しく把握することが難しく、気象状況を示すのに大変苦労をしました。
困ったな…
営業はたくさん来るけど、
肝心なコトは言ってくれないよね…価格!
そこで、気象予報ツール導入の検討を始めました。さまざまな企業から営業さんが来るのですが、皆さん肝心なことを言ってくれないんですよね・・・価格! 正直に言うと、三技協から最初に話を受けた時も、「また高額なシステムの営業じゃないか」と怪しんでいました(笑)
三技協から紹介された【POTEKA】は、機能性が高く、色々な天候情報を収集できることが分かり、価格も明解だったので導入を決めました。後で他社から提示された見積もりと比較しても【POTEKA】のほうが安くて機能的。結果的に判断は正しかったと思います。
例えば、危険な現場に担当者が出て行って、命を落とすことになれば一大事です。
失われた人間の代わりはいませんが【POTEKA】が流されてもまた導入すれば良いわけですから。
三技協の提案は、機能も効果も価格もとても明解だった!
感覚に頼らず避難勧告の判断ができる!
実は2週間ほど前、70ミリに達する雨が降ったのですが、そうなると、いよいよ避難勧告すべきか、どうするかと判断を迫られるのです。これまでそうした判断は、警察や消防からの連絡と市民からの情報提供を頼りに、“人の感覚”で判断しなくてはいけませんでした。それに対して【POTEKA】は、場所ごとの雨量の差や、リアルタイムの情報更新、気象情報の数値化と、より具体的な情報が伝わってくるのです。
実際、2週間前の雨は、71ミリまで数値が上がりましたが、そこをピークに小康状態に落ち着きました。【POTEKA】では、そんな微妙なところまでモニタリングできるので、地域ごとの天候を予測するなど、避難勧告の大きな判断材料になっています。感覚に頼らず、判断できるようになったことが、防災担当としては、すごく大きなメリットではないかと思っています。
避難勧告の判断が感覚に頼らずにできる!
町の皆さんには、広報誌を通じて【POTEKA】を紹介しています。
例えば、悪天候時、不安な方が自主避難の判断をする時に「POTEKA」から得られる情報を参考にするという、個人利用もできると思うんです。考えれば、利活用のシーンはたくさんあるはずです。
葛巻町では【POTEKA】を7台導入しました。しばらくはこの規模で様子を見ますが、より広域の情報収集をするために、もう3~4台は増やしても良いのではと思います。
先日、葛巻町が【POTEKA】を導入し防災に取り組んでいることを、盛岡気象台の方や周辺自治体の防災担当者にお話しする機会がありました。皆さんとても関心を持たれていました。今後はその地方にあった自主的な防災対策が活発になるんじゃないですかね。特にエリアの大きい自治体等では、既存の情報取集チャネルだけでカバーするのは難しい。ICTを活用することで今よりももっと効果的な対策ができるんじゃないかと思います。
今、【POTEKA】はスポット単位で設置することで情報収集していますが、それが広がり「点から面」での観測になっていくことを期待しています。カバーできる範囲が広がれば、予測精度も高まりより具体的な対策検討もできるんじゃないでしょうか。将来的には是非、そういう方向に進んで欲しい。ICTの可能性はかなり大きいですし、その意味で、今後の取組にも終わりはないと考えています。
POTEKAの使える情報とは…
- 冠水・浸水が発生しやすい場所の状況を把握し、災害に備える
- 気温・湿度による「暑さ指数」で、熱中症への注意喚起を促す
- 局地的な大雨の進行を捉え、ゲリラ豪雨を回避する
- 収集した気象データを活用し、農業の天候被害を回避する
- 駅ごとの気象の変化を把握し、安全な運行と情報の提供を行う
- 大雨の場所や雨量を観測し、土砂災害・河川増水に備える
- ゲリラ豪雨を回避
- 危険性の高い場所の状況把握で荒天時の避難を適切に判断する
- 風力・太陽光発電の立地計画に気象データを活用する
| 気 温 | 天 気 | 雨 量 | 降水強度連続雨量 |
|---|---|---|---|
| 湿 度 | 気 圧 | 日 照 | 日 射 |
| 風 向 | 風 速 | 暑さ指数 |
防災では、情報発信だけでなく、情報収集の部分に力を入れるべきと考えています。どれだけ発信力を高めても、根拠となる情報源が弱いと意味を成しませんよね。ICTを活用できれば、少ないコストで安全に、より具体的な情報を収集できる。そのためのツールが【POTEKA】だったということです。
気象観測を行う場所を選び、ピンポイントで指定します。
| 設置場所の指定 | ご契約 | 気象計の設置 | 運用開始 |
|---|
初期費用・メンテナンス費用は無料。
運用・管理も手間いらず。
※お客様のご負担は情報提供料のみ
気象情報をピンポイントで把握できるから…
- 早期の注意勧告
- 優先的な避難指示
…などへの対応もスピーディー
アラートメールの配信やスマホアプリで情報キャッチ