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【社内雑談】iPhone18 ProもDuoもミリ波非対応
(本当は18無印の話) 前編

はじめに
先日9/9(現地時間)に、iPhone18シリーズが発表されました。そこで、噂されていたとは言え、衝撃な事実が発表されました。それは、なんと「無印は一緒には出ない」ということです。iPhone18 Pro/Pro Maxに加えて、Apple初の折りたたみ式iPhone Duoが発表されましたが、iPhone18無印の話題には触れられませんでした。
今回のテーマは、いつものように「ミリ波非対応」となっておりますが、実際は「メインストリームであり、おそらく一番台数が売れる”無印”をなぜ販売しないのか?」というテーマで話し合いをしていきます。携帯電話の話ではあるものの、ほとんど電話の話ではなくAIの話になっていますが、なぜ”無印”が販売されないかに興味がある方は、是非ご一読を。
毎度おなじみではありますが、このブログはエンジニア個人が好き勝手に発信するものであり、所属組織(株式会社三技協)の公式の見解ではありませんので、あらかじめご承知置きください。
【社内雑談】iPhone18 ProもDuoもミリ波非対応 前編 後編
無印が延期されてしまった
社員A(以下A): iPhone18が発表されました。一番の注目はApple初の折りたたみ式iPhone Duoだと思うのですが、むしろ今回は「発売されるもの」より「発売されないもの」の方が話題になるという、珍しい発表会でしたね。発表会でAppleは一切触れませんでしたが、スタンダードタイプであるiPhone 18無印が来年以降の発売になると予想されています。でも、Proシリーズって、無印と比較して”Pro”ってことなんでしょうから、Proが先に発売されるというのは違和感があります。
社員B(以下B): まあ、事前に報道されていたのでびっくりはしなかったが、なんだか感慨深いものがあったね。おそらく世界で一番台数が出るであろう無印をあえて飛ばすのだから。しかも、iPhone18 ProやPro Maxがこれまでと劇的に変わったということはないのに。いや、性能は上がっているんでしょうけど、iPhone 18 Pro/Maxでしかできない「キラー機能」というのは発表されなかったと認識している。
A: 変化と言えば、むしろiPhone Duoですよね。こちらも事前報道されていましたが、実際に見てどんな感想を持ちましたか?
B: Duoに関しては、どうだろうね。折りたたみのデュアルディスプレー自体はサムスンのGalaxy Z Foldでは当たり前だし、サイズもGalaxyの方が一回り大きい。さらに、ファーウエイなんかは敢えて発表の前日に新しい三枚折りたたみのスマホを発表している。しかも、なぜか心電図機能まで付けてね。価格はiPhone Duoより高いけど、三つ折りの特別感は中国の富裕層に刺さるだろう。
iPhone Duoは、どちらかというとこれまた前日に発表されたXiaomi 18 Foldにそっくりだ。開くと横長になる形状は「パスポート型」と呼ばれるらしいんだけど、Xiaomi 18 FoldとiPhone Duoの画面サイズは、畳んでも開いてもほぼ同じサイズ。角が丸みまで瓜二つだ。これは、Appleにとってはファーウエイよりずっと痛い事前発表だったと思う。
A: となると、「iOSである」という以外でどこで差別化するのかは難しいですね。iPhone Duoで初めてでできるようになったマルチウインドウなんて、iPadでは既にある機能ですし、なんならAndroidでは大昔から標準機能ですので。似たような折りたたみスマホが多い中、どう差別化するんですかね?正直、そこのところは昨日の発表では見えてきませんでしたので、今後に期待するしかないんでしょうか?
B: むしろ、私が注目していたのは名前の方なんだけどね。事前の予想では"Ultra"か、ライバルのサムスンやGoogleと同じ"Fold"だったけど、誰も当たらなかった。まさかの”Duo”だった。製品名が直前まで漏れなかったのはさすがAppleだ。ただ、我々世代でDuoと呼ばれるとPCエンジンDuoを思い出してしまう。CD-ROM羨ましかった・・・
A: いやいや、PCエンジンDuoなんて誰も覚えていませんよ。そもそも、NECがゲーム機を販売していたなんて、おっさんしか知りません。せめて、MicrosoftのSurface Duoにして下さい。
B: あれも、なかなかに売れなかった迷機だったけど、今考えるとiPhone Duoに形状にかなり近いんだよね。もちろんSurfaceは画面が物理的に分かれていたり、サブディスプレイが無かったりと差はあるけど、Microsoftがデザインだけは時代の最先端を行っていたということで。
A: Surface Duoについては、これ以上は触れないでおきましょう・・・
B: じゃあ、気を取り直して、ミリ波応援隊の各位が気になっている点を先に回答しておきます。iPhone18 ProもPro MaxもiPhone Duoも米国版はミリ波に対応していますが、日本版はミリ波に対応しておりません。以上。
A: あちゃー、またダメですか。Google Pixel11 Pro Foldのように、折りたたみぐらいのプレミアム機ならミリ波に対応してくるのではないかと淡い期待をしていましたが、本当に残念です。
B: 今回のiPhone18 ProやDuoのモデムは、Apple自社製のApple C2へ切り替わった。そして、その自社製モデムがついにミリ波にも対応した。だから、米国版では当然ミリ波対応なんだけど、残念ながら日本版(というかUS以外)はミリ波非対応だった。
自社製モデムがミリ波に対応し、しかもハイエンド中のハイエンド機であるDuoが発売されるというタイミングですらミリ波に対応してこないということは、当面iPhoneが日本でミリ波対応になる事は無い、と考えていいのではないか。もしかしたら、5Gから新世代への切替時期である2030年までずっと出ないままということすらあり得る。もはや我々もiPhoneにミリ波を期待するのはやめるべきなのかもしれない。
A: そんな寂しいこと言わないで、少しは希望を持たせてくださいよ!
B: そう言われてもね。iPhoneをミリ波に対応させたいなら、Galaxy S26 UltraとかZ Fold8とかのミリ波対応端末を買ってあげてくださいよ。皮肉な話だけど、iPhoneしかミリ波普及の救世主になり得ないのに、日本人がミリ波非対応のiPhoneを買い続ける限り、Appleに対して「日本版はミリ波を載せなくても売れるからOK」というメッセージを送り続けることになるからね。
A: うう、なかなか難しい・・・ ジレンマですね。
半導体不足?
A: でも、そもそもなんでiPhone18では、無印を同時に出さなかったんでしょうね。
B: 多くの専門家が口を揃えて指摘しているのが、SoCの供給問題のようだ。iPhone18シリーズのSoCはApple A20シリーズになるけど、これが初の2nmプロセスでの製造なんだよね。2nmはTSMCの中でも動かしたばっかりの最新のプロセスなので、まだまだ歩留まりとか良くないだろうし、Appleも十分な数のSoCを準備できなかったんじゃないか?と言われている。
A: 昨今の半導体戦争によって、Appleといえども準備できなかったわけですね。
B: 断言はできないけど、一番数が出るであろう無印を飛ばしたのだから、それぐらいの理由がないと発売延期、いや発売日を発表したわけではないので延期と言わないかも知れないが・・・ いつもの秋の無印の発売スケジュールからずらすというの説明はつかないね。
A: そうですよね。
B: 改めて無印が出るとしたら来年2027年春頃とかになる可能性が高いんだけど、その場合、iPhone18無印だけが出るのか、iPhone18eのような廉価版も同時に発売されるのか、そこは分からない。ただ、いずれにしても台数としてはProやPro Max、Duoよりは出るだろう。端末の発売が2つの時期に分散されるというのは、半導体を調達する人たちにとってはピークがずらせて手配がしやすいだろう。
とにかく、いつ何を出すかはApple次第であるというのが前提ではあるのだけど、売上ということを考えた場合、利幅がでかいPro系をいつもの秋に、台数が出る無印や廉価版を春先に、というスケジュールが定着する可能性は少なくない。なぜなら、月の売上額は平準化された方が、キャッシュに困らないApple本体はともかく、流通、小売りとかには有り難いはずなので。
A: でも、そのスケジュールが定着しちゃうと、新しもの好きのApple信者の皆様はPro系を強制的に買わされることになりますよね。いくら円安だからとはいえ、スマホ一台に20万円超、Duoなら35万円超、一番高いモデルだと57万円超というのは、正直抵抗がありますね。
B: 抵抗があるというか、そんな金額出せないというか。私だって通信を生業にしているけれども、スマホ1台に35万円なんて大蔵省の許可は下りないよ。例えば同じ価格帯の冷蔵庫、洗濯機と比較されて、それと同じ価値があるのか?もっと安いものでも機能は同じでは?と言われると返す言葉もないから。
A: 大蔵省って、また古い言い回しを。でも、確かに35万もするのに2、3年で陳腐化するものを買うって、奥様の許可を取るのは難しそうですね。
B: このiPhoneの価格高騰って、円安の影響も当然あるけど、ベースにあるのは全体的な半導体不足なんだよね。そして半導体不足と言えば、Appleの別の製品にも影響が出ていて、それはおそらく今回の無印延期とも地続きなんだよ。
A: そうなんですか?Appleで発売延期になっている製品ありましたっけ?思いつきませんが・・・
B: Apple Mac Studioだよ。9/22に発売される予定の。
A: Mac Studioって、デスクトップ型というかミニPC型のMacですよね。別に、最初から9/22発売予定で、今のところ延期という話はないと思うのですが。
B: Mac Studio M5 Ultraのメモリ96GBや256GBモデルは予定通り発売される予定だが、512GBモデルが、10月下旬発売予定になっている。
A: へえ、そうなんですか・・・ というか、それ以前に今のハイエンドMacは512GBなんてメモリ量になっているんですか!
B: 昨年発売された、一世代前のMac Studio M3 Ultraから512GBの設定はあったんだよ。でも、M3は発売後ほど無くして512GBモデルの注文を受け付けなくなった。おそらく、メモリの調達が難しくなったからだと言われている。
A: いや、メモリの入手が難しいのは何となく分かりますが、なんでそんな状況なのに512GBという巨大なメモリを積んでいるんですか?
B: これは完全にAIのためだね。
AIとメモリ
A: ああ、以前もやったApple Intelligenceの話ですね。
B: そうなんだけど、Apple Intelligenceに512GBもメモリは要らない。Mac StudioがターゲットにしているのはオンデバイスAIと呼ばれる、ローカル環境で動くAIのことだね。
A: オンデバイスAIは度々、このブログでも取り上げられますよね。ローカルAIとか、ローカルLLM、Small Language ModelでSLMとも呼んだりしますよね。
B: オンデバイスAIと言えばMetaのLlamaとかGoogleのGemma、AlibabaのQwenなんかが有名なんだけど、まだまだ知名度は低い。でも、今年はいよいよオンデバイスAI元年になりそうな動きがある。そして、その界隈の先頭を行くのがMac Studioと言うわけだ。
A: へー、AppleがAIで先頭って意外な気がします。AIと言えば、NVIDIAとかGoogleのイメージがあります。
B: まあ、そうだね。じゃあ、なんでAppleがオンデバイスAI界隈の先頭にいると言えるのかを説明したいと思う。
A: お願いします。
B: まず、オンデバイスAIを動かすためには、ハードウエアとしてメモリサイズが何よりも優先される。オンデバイスに限らずAIというものは、AIモデルの全てをメモリの載せないと使えないとされている。と言うのも、AIは1単語(1トークン)処理する毎にモデルデータの全てをGPUかCPUへ読み込んで考える必要があるからだ※1。
例えば、AIモデルのサイズが10GBあれば、1トークンを作り出すたびに10GBをGPUやCPUといったプロセッサーへ流さないといけない。仮にAIモデルがメモリに全て載っておらずSSDなどのストレージからも読み込む必要がある場合、SSDの読み込み速度なんて、どんなに高速なSSDでもメモリの50分の1とか100分の1とかなので、AIの考える速度も50分の1とか100分の1になってしまう。これは、全く実用的ではない。
A: 当然といえば当然ですね。そもそも、SSDがメモリと変わらないぐらい速いのなら、メモリなんて要らないわけですし。
B: RAID※2のようなものを組んでストレージを多数並列化して読み込みを高速化して・・・みたいな事を考えている人もいるみたいだけど、通常は「AIモデル全データをメモリ内に収める」のが絶対条件と考えて良い。
そして、AIは(同じAIであれば)サイズが大きいほど優秀とされる。つまり、メモリが大きければ大きい程、優秀なAIが動かせることを意味する。だから「メモリが512GBもあるMac Studioは巨大なAIが動かせるから、その結果優秀なAIを動かせる」ということになる。しかし、メモリが大きいことだけがMac Studioの特長なのではない。Mac Studio M5 Ultraの特長はメモリの読み込み速度にある。
A: メモリの読み込み速度ですか?
B: さっきも言ったけど、AIは1トークン毎にAIモデルの全てをGPUに読み込ませなければならないわけだから、メモリサイズの次に重要になるのはメモリの速度なんだよ。例えば、10GBのモデルで、メモリの読み込み速度が10GB/秒だったら、どんなにGPUが高速であろうと1秒に1トークンしか処理できない。逆にメモリ速度が100GB/秒あれば、1秒に10トークン処理できる。もちろん、GPU等のプロセッサーの考える時間もあるから、1秒10トークンになるかどうかはプロセッサーも関わるんだけど、AIの思考速度に関して一番影響が大きいのはメモリの読み込み速度と言われている。
A: 計算速度よりもメモリの読み込み速度が重要ですか。意外ですね。
B: だから、AI向けのグラボのスペック表には必ずメモリの読み込み速度が書いてあるから、今後は注意して見てみてよ。で、ここからはメモリの読み込み速度についてちょっと整理したいと思う。
メモリの読み込み速度は、メモリの種類によって大きく変わる。そして、AIが使うメモリの種類は、そのコンピューターの環境によって変わるし、それによりAIの速度も大幅に変わるので、オンデバイスAIを動かすユーザーはメモリの種類と特徴を把握しておく必要がある。なので、メモリの違いによる読み込み速度の違いについて一通り説明しようと思う。自作PCとか組んでいる人なんかには釈迦に説法かもしれないが、分からない人のための説明なのでご容赦を。
A: はい、了解しました。
B: まず、コンピューターで一番一般的なメモリと言えば、CPUと接続されるメインメモリと呼ばれるメモリだ。本来は”ランダムにアクセスできるメモリ”という意味の「RAM」と表記される事も多い。
A: RAMですね。PCやスマホでは最も重要な指標の一つと言っていいですね。大きい程偉い、みたいな。
B: PCでは”DDR(Double Data Rate)”という種類のメモリが使われることが多い。よく使われているDDR4-3200というメモリは、25.6GB/秒の読み込み速度を持つ。また、ゲーミングPCとかだと、より新しいDDR5が使われていて、例えばDDR5-5600だと44.8GB/sという速度になる※3。当然、速度に応じて値段は上がる。
A: デスクトップPCだと、RAMはメモリモジュール※4として売られていて、自分でメモリスロットに挿せば増設できます。これはもうDOS/Vの時代から変わりませんね。
B: 一方、スマートフォンとかノートPCだと、"LPDDR"という種類のメモリが使われる。LPはLow Powerの略なので、省電力なDDRという意味だ。でも、"LP"だからといって普通のDDRに性能が劣るわけじゃない。最新LPDDR5Xの最大速度はDDR5とほぼ同じだ。それで、最初に言った通り、LPDDRはスマートフォン、ノートPCに使われることが多いから、数量が一番出ているメモリと言えるだろう。ただし、数が出ているから安いかというとそうでは無くて、DDRよりもLPDDRの方が同じ容量でも面積が小さいから、より精密に作られており、結果LPDDRの方が価格は高くなる。これは、頭の片隅に置いておいて。
A: LPDDRの方がちょっと高いんですね。でも、LPDDRはモジュールでは売っていなくて※5、基板に直付けされていることが多いので、消費者には単体の価格が見えないですけど。
B: そう、この直付けというのがキーワードになるのだけど、それは後々話すとして次に行きます。もう一つのメモリはグラフィックボード(ビデオカード)に乗っかっているVRAMだ。
グラフィックボード、通称グラボにはGPUが乗っかっている。以前も話したけど、AIの計算は行列計算の塊なので、GPUが最も得意とするところであり、CPUよりも圧倒的に高速だ。だから、GPUが搭載されているコンピュータであればAIの計算はかならずGPUを利用して行われる。そして、GPUを利用するのであれば、AIモデルはVRAMに格納されるのが基本だ。
現実的な計算速度を考えると、オンデバイスAIを動かすにはGPUが必須と言っていい。WindowsやLinuxのコンピュータであれば、通常GPUはグラボという形で提供される。そして、GPUが載っているグラボにはGPU専用メモリとしてVRAMが必ず搭載されていて、これまた直付けされてGPUと直接繋がっている。尚、VRAMはVideo RAMの略だから、本来はグラフィック用途のメモリだ。ゲームならば、ポリゴンやそのテクスチャーデータなんかがVRAMへ格納される。今どきのゲームが恐ろしいほどのリアルな映像をリアルタイムで表現しているのを見れば想像できるとおり、VRAMはとても高速である必要がある。
VRAMには”GDDR”という特殊なメモリが使われるんだけど、VRAM専用として作られたメモリだけあって、GDDRはかなり高速である。例えば、このブログでも度々出てくるNVIDIA RTX 5060Tiというグラボに載っているメモリの速度は448GB/秒となっている。
A: 448! 44.8GB/秒だったDDR5と比べても10倍の速度。圧倒的!
B: その代わり、GDDRはそれなりにお高いし、大容量化が難しい。先のRTX 5060Tiは13万円ぐらいするんだけど、VRAMはたったの16GBしか積まれていない。しかも、これでもメモリ量の割に安いグラボとして有名なほどだ。上位機種のRTX 5090なんてVRAM32GBでも約100万円するからね。
A: いやいや、32GBで100万円って高すぎますよ。
B: しかも、GDDRはメモリチップの物理的サイズが結構大きくて場所を取る。グラボ自体がかなり大きいのでサイズが見逃されているけど、スマホにはとても載せられないほど大きい。そして消費電力も大きい。さらにVRAMは、AIとかゲームみたいに大量なデータを扱うのは得意なんだけど、小さいデータをチマチマやり取りするのは実は苦手だったりする。このようにGDDRは結構制約のあるメモリだから、何にでも使えるわけではないんだ。
A: 高いし、制約があるし、なかなかに使いにくいメモリですね、GDDRは。
B: しかも、AIサーバーレベルの100GB単位の巨大メモリが必要な用途だと、場所も電力を食うGDDRは使いにくいんだよね。だから、メモリ速度と量の両方が高いレベルで求められるAIサーバーのような場所では、HBM(High Bandwidth Memory)と呼ばれる特殊な集積メモリが使われている。HBMはDDRを垂直に重ねて、その重ねたメモリを力業で縦方向に繋げることで高速にアクセスできるように作られている。だから、HBMはGDDRを更に上回る恐ろしい速度が出せる。AIサーバーとして有名なNVIDIA H200は141GBのHBMを搭載しているんだけど、メモリの読み込み速度は、なんと4.8TB/秒だ。
A: テラ!GDDRのさらに10倍。界王拳なんてもんじゃない。
B: その代わり、もの凄い価格だよ。まあ、メモリだけが高いわけじゃないけど、先のH200は価格COMの最安値で約600万円します。
A: 600万円!こちらも界王拳・・・
B: で、AIサーバーを動かしているAWSとかAzureとかGoogleとかのハイパースケーラーと呼ばれる企業は、これを何百、何千と揃えるわけ。また、そこまで行かなくても、自社内でLLMを動かしている会社だったら、これを少なくとも何十台と購入しているはずだ。
A: そりゃ、NVIDIAは儲かるわけですね。
| RAM | VRAM | ||
|---|---|---|---|
| DDR | デスクトップ、サーバー用 | GDDR | ビデオカード用 |
| LPDDR | スマホ、ノートPC用 | HBM | AIサーバー用 |
【社内雑談】iPhone18 ProもDuoもミリ波非対応 前編 後編
※1; Denseモデルの場合。MoEモデルの場合は、1トークン毎にモデル全サイズを読み込むわけではない。例えばGoogle Gemma26B A4Bの場合、モデルサイズは26Bだが、1トークン毎に読む(考える)サイズは4Bに抑えられ、高速化が図られている。ただし、トークン毎にその4Bの中身は変わるため、モデルサイズの26Bを全てメモリに載せていないと低速になるという点は、他のAIと同じである。
※2; Redundant Array of Independent Disksの略。ストレージ(ハードディスクやSSD)を並列に繋ぐための技術。完全並列にして高速化を図る"RAID0"や、全てのディスクへ同じデータを書き込みバックアップとして使う"RAID1"などがある。
※3; 通常DDR5はメモリを二枚挿して使うことが多いため、デュアルチャンネルとなり、メモリ速度は44.8×2で、およそ90GB/秒となる場合が多い。
※4; DIMM(Dual Inline Memory Module)インターフェース規格のメモリモジュールを指す。ただし、DDR4とDDR5では同じDIMMであっても互換性はなく、DDR4対応のマザーボードにDDR5を挿すことはできない(逆もしかり)。
※5; ノートPC用に、LPCAMM2(LP-Compression Attached Memory Module)というLPDDR5Xを搭載したメモリモジュールが存在するが、まだ一般的ではない。



