LED通信事業プロジェクト エンジニアブログ
仮設事務所で新規調達した機材
記事更新日 2025年7月29日
はじめに
ドローンセットアップ記事を更新した6月頭頃から、鴨居本社から離れた場所で仮設事務所を構築して働いていまして、再び記事更新期間が空いてしまいました。今もそちらに缶詰状態なのですが、業務の合間を縫って記事執筆したので、久々の更新です。
仮設事務所において、環境構築のために調達した機材があるので、それらの機材を紹介します。例によって記事執筆のためにお金をいただいたり、アフィリエイト広告なども無い、純然たる1ユーザーとしての感想をお届けします。
KINGJIM テプラ PRO SR5900P
まずはテプラ PRO SR5900Pです。
鴨居本社では部所有のUSB接続テプラSR3500Pや、年代物のキーボードつきテプラを使っていたのですが、仮設事務所に常時置いておくために、有線・無線でのネットワーク接続に対応した本製品を調達しました。
印刷品質はさすがの一言で、最上位機種SR-R7900Pの300dpiを上回る360dpi、文字がなめらかに印刷されます。製品選びに迷った際、文字の綺麗さ重視で本製品を選んでも良いのではないかと思います。
ただ、テプラ~WiFiルーター~PC間の全てを無線接続にしようとすると、エラーを吐くことが多いんですよね。設定が煮詰めきれていないのか、数年前に会社PCに導入されたセキュリティソフトが悪いのか。テプラ~WiFiルーター間を有線に、WiFiルーター~PC間をWiFiで接続すれば問題が起きないので、とりあえずこの構成で運用しています。テプラとPC間をUSBケーブルで接続した際は当然エラーが起きないので、無線を過信しすぎなければ大丈夫かなという印象です。
ラベルの対応幅は4~36mm、非常に多彩なカートリッジに対応しています。縦横規定の寸法かつ四角がRに定型カットされたカットラベルにも対応しており、管理タグ製造にも活用できるとのことです。
我々の使用環境では通常の連続したラベルのみ、とくに12mm幅の強粘着テープを多用しています。
ドキュメントケースに貼ったりクリアファイルに貼ったり、約2週間で1カートリッジを使い切るような使用頻度で、本製品が無いと業務が回らない状態です。様々な管理用に、手元にテプラがあってすぐ使えると便利なんですよね。
キーボードなしタイプなので、アプリを使ってPCやスマホから印刷内容を指定するのですが、キーボードありテプラでちまちま入力するよりも圧倒的に操作しやすいです。
専用アプリには配線用の札テンプレートがあったり、備品管理用タグとして1次元/2次元バーコード作成機能があります。現状、ラベルに対して複数のテキストボックスを配置しているだけなので、まだまだ全然使いこなせていないのが悔やまれます。
他にも印刷及びカットだけではない便利機能も実装されているのですが、ここは微妙な評価だなというのが正直なところです。
まずはハーフカット機能。
表面のシール部分はカット、台紙部分はカットなし、シール部分が捲りやすくなるという機能です。
便利ではあるのですが、シールを超えて台紙部分まで薄く切れ込みが入ってしまうのか、シールを捲ろうと台紙を曲げた際にシール裏面に薄い台紙の層が引っ付いてきてしまうことがしばしば。結局ハーフカットされていない側から捲ることになります。
ハーフカット無しで印刷を始めると、最初に一定量の前カットラベルを引き出してカットしてから印刷が始まります。印刷位置の調整で必要な量とは理解していますが、前カットラベルの長さがハーフカット分の長さよりも長めに出ます。ハーフカットが100%捲りやすくなるわけではないにしても、捨てる部分の長さを削減できるハーフカットあり運用の方が無難ですね。
実売2万円台の機器にそこまで求めるなという話ではありますが、カッターや機構の精度向上を期待しています。
また、本体下部には角丸カット用のスリットがあり、印刷済みテプラをスリットに突っ込むと自動でカッターが動作してR固定の角丸カットをしてくれます。テプラって、ハリはあるものの材質としては柔らかいテープなので、奥まで突っ込めていなかったり、端に寄せきれていなかったりして、綺麗にカットするのは思いの外コツいる印象です。スリット上部がクリアパーツになって、定位置まで押し込めているか確認できればもう少しきれいに角丸カットできるのかなと思いました。
ただ、最大の問題は、このカット部分の詰まりです。
角丸になるのが楽しくなって使っていると、カット不良が多発するようになってしまいました。どうやらカッター周囲にカット後のゴミが貼付いて堆積し、排出不良を起こして詰まっている模様。排出トレーに溜まっているゴミの量がやけに少ないと感じていたんですよね……方法は詳しくは書きませんが、歯ブラシをカッター周囲にゴシゴシあてて、綺麗さっぱり掃除しました。テープという粘着質のものを扱っている以上、カッター付近に簡単にアクセスできる構造であればな、と考えずにはいられません。
機構としては面白いんですけども、現状の性能であれば「テプラPRO トリマー RT36W」のような手動の器具で角丸カットした方が安定でしょう。掃除が大変だったので、角丸カットはここぞという場面でのみ使用することにします。
brother DCP-L2660DW
次はbrother製モノクロレーザー複合機のDCP-L2660DWです。
おびただしい量の印刷物を取り扱うので、ランニングコストと印刷品質重視でレーザープリンターを選択しました。毎朝本社に寄って、使用する印刷物や物品を回収してから仮設事務所に向かっていましたが、移動先で急ぎの印刷ができない状態に困り果てていたので、仮設事務所にもプリンターを用意してしまえということで調達しました。
実売価格で2万円弱、モノクロとはいえレーザープリンターがこんな価格で買える時代なんですね。仮設事務所で使ってるうちに自宅用にも欲しくなってしまい、夏のボーナスで買ってしまいました。
余談ですが、6月頃に所属部門で使っていた業務用複合機が故障しました。ピンク色だったのでマゼンタのトナーでしょうか、複合機内部でトナー漏れを起こして、盛塩のような山が積み上がっていました。使用頻度や印刷枚数から、誰がどう見ても所属部門が原因……その節は同フロアの皆様、申し訳ございません。酷使によってまた故障させるかもしれませんがご了承ください。
話戻ってDCP-L2660DW、スキャナーは複数枚の自動送り (ADF) にも対応しています。印刷物は多いもののスキャナーをつかう頻度は低いので、フラットベッドに1枚ずつ載せてのスキャンのみに対応しているDCP-L2600DWで問題なかったのですが、店頭在庫がなかったので本製品を選択しました。後から差異を調べてみると、DCP-L2660DWは有線LAN対応でDCP-L2600DWは非対応、操作系もカラー液晶タッチパネルとモノクロ液晶+ボタン方式と、スキャナー以外にも意外と大きな差別ポイントが存在していました。実売価格差を考慮すると、約1500円で有線LANとADF機能、カラー液晶タッチパネル化されるのであれば、何も考えずにDCP-L2660DWを選んでおけば安定かと思います。
また、店頭には一回りコンパクトなHL-L2460DWという製品も置いてあり、こちらも良さそうだなと一瞬考えましたがプリンター機能のみでスキャナー無し。念の為にと思って店員さんに確認しておいて正解でした。ヨドバシカメラさん、いつもありがとうございます。(私物の同機もヨドバシカメラで購入しました)
印刷機能としては片面・両面印刷に対応し、連続印刷向けにA4サイズまでの印刷用紙を自動給紙トレイに装填したり、手差しトレイに1枚ずつ給紙することも可能です。
封筒や裏面糊付きのラベル印刷、伝票作成にも使用するので、トレイ切り替えができると便利です。印刷後、通常は前面に排紙されますが、背面のカバーを展開することで、背面排紙も可能です。厚みのある用紙・シートへの印刷時は、背面排紙にすると紙のヨレが少なくなります。推奨される使い方ではないと思いますが、裏面テープ付きゴムシートのカットラインを剥離紙に印刷する用途で使ってみました。その際は手差しトレイからゴムシートを装填し、背面排紙で印刷することで詰まらずにカットライン印刷ができました。
また、スキャナーは上述の通りADFが実装されており、通常のフラットベッドにも対応しています。印刷、スキャンともにA4まで対応です。
ちなみに現環境では約3ヶ月の運用で標準添付のトナーを使い切りました。
標準添付トナーが何枚刷れるのかわからないのですが、交換用トナーを参考にすると印刷枚数の少ないタイプで3,000枚印刷可能とのことでした。同等程度の印刷が可能と想定すると、1月あたり1,000枚印刷するペースですね。ペーパーレスの時代に真っ向から立ち向かっています。
ちょうど我々と似たような小規模な環境で良いプリンターがないか探していたチームがいたので、実績あるレーザープリンターとしてbrother製を提案したところ、カラーレーザープリンターのMFC-L3780CDWを購入していました。さすがにカラーということもあって価格としては実売約6万円だったそうです。
デカい、重い、さすがカラーレーザー複合機です。DCP-L2660DWが約11kgに対してこちらは約21kgで10kg増、このクラスになると一人では扱えませんね……箱からプリンターを出すのも2人がかりでやりました。
まとめ
以上「仮設事務所で新規調達した機材」でした。
展示会のブース設営であったり、今回のような仮設事務所の環境構築であったり、一時的な活動場所での業務遂行のための物品調達や運用という分野には、何かと縁があります。
気になっていた機種を実際に試して、私物購入の際に参考にできるのはこの業務の約得ですかね。事務用品はもとより、工具関係も一旦業務で試してから、というのも結構あります。例えば2年前の記事で使っていたステーション型はんだごては、基板製造業務があった際にどうせなら良いものをと調達した製品で、実際に使ってみると脅威の使いやすさ。購入当時で約2万円と、私物として購入するのは躊躇する価格でしたが、これだけ使いやすいのであればアリかと思って、私物でも同製品を購入しました。
また何か紹介したい物品が出てきたら、記事にまとめたいと思います。
それでは、今回もご拝読いただきありがとうございました。